南京大虐殺の生き残り・夏淑琴さんの勝訴2007.11.9

2025年7月29日

週刊金曜日678号(2007.11.9)貧困なる精神344より引用。
・『南京大虐殺の現場へ』(1998年・朝日新聞社)を読まれた方もあるかもしれませんが、あの中に「少女輪かん殺人事件」の体験者・夏淑琴さんからの私の聞き書きが収録されています。こんどの勝利判決とは、その夏淑琴さんを原告とする裁判での結果でした。
・東中野教授は、捏造さえ含む実に粗雑かつ一方的“分析”による推論によって、要するに夏淑琴さんは資料に出てくる生き残り少女とは別人だとし、つまりはニセモノ扱いにして、ケタはずれのひどい名誉毀損を実行しました。
・東中野に訂正・回収を求め、応じなければ中国と共同で裁判にしたらどうか。被告は小林よしのり・東中野・松村俊夫など

・判決文の中から興味深い1点を紹介しましょう。(略)「・・被告東中野の原資料の解釈はおよそ妥当なものとは言い難く、学問研究の成果に値しないと言っても過言ではない。」

引用記事の著作権は『週刊金曜日』および本多勝一さんにあります。
*「南京大虐殺否定論の13のウソ
*「南京大虐殺歴史改竄派の敗北
南京大虐殺生存者が勝訴 東京地裁 “ニセ被害者”は名誉棄損(赤旗)2007年11月3日
*南京大虐殺の生存者、日本で勝訴も上訴継続 「人民網日本語版」2007年11月22日
*2007/11/02-21:04 著者に400万円賠償命令=南京大虐殺めぐる書籍-東京地裁(時事)
南京大虐殺被害者の象徴とされる夏淑琴さん(78)が日本の書籍で「偽者」と指摘されたとして、著者と出版社に1500万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は2日、「指摘は真実ではなく、名誉棄損に当たる」として、400万円の支払いを命じた。
 訴えられたのは亜細亜大学の東中野修道教授(60)と出版社「展転社」(東京都文京区)。
 三代川三千代裁判長は、同教授が夏さんを偽者と判断した根拠となった英文資料について、教授が解釈を誤った可能性を指摘。「教授の翻訳では、前後の文脈などから資料全体に不自然な点が生じる」と述べた。
 その上で、「解釈は妥当なものとは言えず、学問研究の成果に値しない」と批判した。