週刊金曜日42号 1994.9.16 目次、なぜ個人補償をしないの!? 日本政府の元従軍隊慰安婦への補償問題について
P14 なぜ個人補償をしないの!? 日本政府の元従軍隊慰安婦への補償問題について
臼杵敬子(フリージャーナリスト 。日本の戦後責任をハッキリさせる会 代表)
・個人補償を避け続けた50年
10年間で1000億円をかける「平和友好交流計画」の中身は、元軍隊慰安婦など、被害当事者にはただの1円さえ渡らないようになっている。
「1000億円ものお金を戦争被害者のために使えば、どれだけ多くの人が助かるかもしれないと、元慰安婦の金田君子さん(仮名、北支で7年間、慰安婦生活を強制されている)は、涙ながらに訴えた。
・経済進出の足がかりにされた賠償
しかし国家間賠償や経済協力によって、多くの戦争被害者に補償が届いたかといえば、国家間のもので、個人に対するものはほとんど行き届いていない。だからこそ近年、アジア近隣諸国から戦後補償を求める声が噴出してきているわけだ。
P15・求められているのは戦争責任の確認と謝罪
現在、毎年2兆円近くの軍人恩給、戦争被害者援護が実施されているが、国籍条項などによって日本軍人として戦場に駆り出された旧植民地出身の戦争被害者は、その恩恵からは排除、無視された状態に置かれている。
戦後、日本は戦死通知の通報すら行わず、また遺骨発掘送還についても国籍が違うという理由だけで参加もさせず・・。
・きちんとした戦後補償対策を講じて
特にこの間、アジア諸国との外交問題にまで発展し、世界中から注目された元軍隊慰安婦に対する政府の政策は、本末転倒、再び被害当事者を愚弄する以外の何ものでもない。推定だが、わずか300万円の個人補償を講じても、その金額はわずか30億円。年間100億円を措置するという「平和友好交流計画」のなかから、優先的に拠出することもできるはずだ
もしも元慰安婦に対し個人補償を講じることで、補償が際限なくふくらむ恐れがあるのなら、この際、被害実態調査を実施し、補償の限度を決めることだ。




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