#週刊金曜日 729号 2008.11.28 教育があぶない “子どもを嗤う” #維新 #橋下徹 府知事

2025年9月29日

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P16 全国学力テスト2年連続で下位だった大阪府
“子どもを泣かせる”橋下教育改革の中身 木附千晶
 大阪府の橋下徹知事が全国学力テストの市町村別平均正答率を10.16一部開示した。知事による市町村別の結果開示は全国初。自民党さえ「無駄」と指摘する全国学力テストに知事がこだわるのはなぜか。
 文科省が公表した大阪府の全国学力テスト結果が2年連続下位だった。 

 知事は「要請を無視するなら府教委は解散。府は義務教育から手をひく」など、権限にない言葉を弄して府教委を揺さぶった。市町村教委に対しても、「公表するかしないかで予算に差を付ける」などと脅した。結果、非公開を貫いたのは8市町だけだった。
 
子供は早期に選別、"できる子"は絶え間ない競争へ、"できない子"は自らの不遇を「自己責任」とされ、あきらめの境地へ追いやられる。また他方、子どもが集まらない学校は統廃合される。
  ・藤原元校長が特別顧問に
 橋下知事は、約340億円の教育費を削った(前年度比)。大阪府学力テストの実施、PDCA(企業の経営改善手法)の確立、習熟度別学習、学校規模の適正化などという名の統廃合など、競争に向けた仕組みづくりを目指す。
 
 名古屋大の中嶋哲彦教授は疑問を投げかける。「国の補助金は、教育基盤を整備するためのもの。その多くは教員給与に充てられている。そこが削られれば、教員の数が減らされたり、非常勤が増えるなど、日々の教育実践を支える根幹が崩れてしまう」
 
・橋下はテレビで、いじめ行為に加担したわが子を50分近くも投げ続けたと告白。「口で言って解らない年齢の子どもには、痛み(体罰)をもって反省させることが重要」と豪語する人物だ。
 おおさかまなび舎事業(まなび舎)はいずれ「大阪維新プログラム」に統合され、企業の利益追求の場になってしまうことは必至。東京都杉並区立和田中の藤原和博元校長が10.16に教育委員会の特別顧問。和田中地域本部は、企業を呼び込む窓口となり、使途不明金を出し、地域を混乱と分断に陥れた。
(株)キャリアリンク、ニンテンドーDSの教材ソフト会社・IEインスティチュート、あらたに大阪府教育委員となった立命館大の陰山英男教授も和田中の学校運営協議会の一員。藤原・陰山両氏は同教材ソフト務める親密な関係だ。彼らの手法がすべて交付金の対象になる。
  和田中で有料の夜間授業「夜スペシャル」を行う大手進学塾・サピックスに参入を促し、府の全業務に対して「大阪版市場化テスト」の事業案を募集するほど、民間開放に背局的な知事。
 ・本当の学力は育たない 過去問中心の勉強になり、真の学力が落ちている。学校評価に使われるため、平均点周辺の子どもの点数向上に力点が置かれ、上位や下位の子どもが置き去りにされる。フィンランドなど学力格差が小さい国は全体に学力が高い。「平等教育の達成が重要」と、同様のテストを導入した英国下院は報告している。 
・高校生12人と橋下大阪府知事が懇談「自己責任が嫌なら日本から出ろ」
 私学助成金の大幅カット(小中学校25%、高校10%削減)や高校統廃合などを進める大阪府に反対してきた「大阪の高校生に笑顔をくださいの会」の高校生12人。