戦後補償裁判で、中国人原告が意見陳述 最高裁で初
http://www.asahi.com/national/update/0316/TKY200703160327.html
2007年03月16日18時52分朝日
第2次大戦中に強制連行され、広島県内の水力発電所の建設現場で過酷な労働をさせられたとして、中国人の元労働者ら5人が西松建設(本社・東京都)を相手に損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第二小法廷(中川了滋裁判長)は16日、双方の意見を聞く弁論を開いた。この日の法廷では、原告2人が意見陳述した。一連の戦後補償裁判で、中国人の原告が最高裁に出廷して意見を述べるのは初めて。
最高裁に入る邵義誠さん(前列右)と宋継堯さん(同左)=16日、東京・隼町で
大戦末期に原告らが連行されたのは、同県の安野発電所。西松建設の工事現場で中国人360人が働かされ、栄養失調や事故などで29人が死亡したという。
原告の宋継堯さん(79)は、強制労働のさなかに両目を失明した。車いすで出廷し、「公正な判決を望む」と訴えた。
邵義誠さん(81)は19歳のとき、路上で突然男たちに拉致されて日本に連れてこられたという。「食べ物は十分ではなく、水を飲んでごまかした。病気になって動けなくなると、食事はさらに半分に減らされた」と説明。「西松建設からは報酬も謝罪もない」と怒りをあらわにした。
第二小法廷は、72年の日中共同声明で中国人個人の損害賠償請求権が放棄されたかどうかに絞って審理する。2人の原告と代理人は「中国政府側は、個人の賠償請求権まで放棄したという取り扱いはしていない。一方的な解釈をすれば外交問題に発展するのは必至だ」と主張した。
二審・広島高裁判決は、原告の請求を棄却した一審判決を取り消して同社に総額2750万円の支払いを命じた。しかし、二審の結論を維持する場合には必要がない弁論が開かれたことから、原告側が逆転敗訴する見通しだ。


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