5.18吹田事件の真相を語り、行政と議会に是正を求める市民集会

2025年9月12日

吹田事件の市民集会5.18に行って来ました。
参加者は140人を数え満席でした。

吹田事件の主任弁護士93歳の石川元也(もとなり)さんが立って挨拶されびっくり、話がまた面白かった。

・事件の「対決点」は全員無罪の騒擾罪(そうじょうざい)で、検察がつっかえ棒とした業務執行妨害罪ではない。

・裁判では産業道路以降の十文字、竹ノ鼻ガード、操車場内のデモ行進が対象。検察の起訴状に書いてあった石橋駅の臨時列車の強要や笹川良一宅の投石などは個人の行為で集団の「共同意思」とは関係ないので削除させ、裁判所も心証から排除した。

・少数派であっても反戦平和で闘ってこそ平和が守られる。

・民主的な地方自治体であること

などが印象深い。以下、メモのまとめです(ご参加の方、誤りあれば訂正を教示下さい)。

1)呼びかけ人 尾川昌法さん(元立命館大教員)挨拶 藤木議員が議会で兵本さんの共産党の文庫本、梶村秀樹さんの本、脇田さんの(分厚い)本を持ってきた。
 賛同人代表の石川元也(もとなり)さんは松川事件、矢田事件(部落解放同盟)などの弁護士
 福田さん:大阪民衆史の研究者
2)福田耕さん:準備した資料に沿って吹田事件の概要について報告、7.27に吹田事件の講演会を予定。
3)石川元也弁護士:「創意 事実と道理に即して 刑事弁護六〇年余」の本あり。
  自分の体験に基づいて補足的にエピソードについて語られました。
  大阪は重大事件もあり天、地、人に恵まれ来てよかった。反東京、反権力の地。
  毛利(与一)、佐伯千仭(ちひろ)、すはらさん
  自由法曹団は関西にはできなかった。「関西自由弁護士団」
  大阪は東京の下風には立たない。
    1956 民主法律協会 弁護士・学者・市民団体 権利擁護
  八鹿高校事件 解放同盟との闘い、闘う勇気のある人がいないと。マスコミは解同を恐れて書かない。赤旗のみ書く。統一戦線
 兇徒聚衆罪(きょうとしゅうしゅうざい)明治43年が騒擾罪へ 、付和随行
 当時50円の罰金の事件のために何年も裁判、裁判の中だるみから反撃。
 平事件 昭和24年  多数 脅迫 一審無罪、二審・最高裁で有罪になった。
・吹田事件:共同意思、「どこが対決点か」
 SANY0113.jpgP8の図面 夜中に動いたのは静かな行進、準備行為が対象
 裁判では産業道路 十文字以降の行進が対象。ピストルの発射、竹ノ鼻のガードをくぐる。
 朝鮮戦争とともに集会禁止、公務員・国鉄労働者のスト権剥奪、(沖縄の)5.30事件
 1952.5.1メーデー事件 1952.4.28東京地裁 皇居前広場の集会禁止は違法だ,の判決
 メーデー事件、吹田事件、大須事件が日本の三大騒擾罪事件
 吹田事件で東中(弁護士)さんのパートを変わって石川がさんが入った。
 250人逮捕、110人起訴、内50人が黙秘権を使用。
 在日朝鮮人連盟 前年解散命令 デモへ行こう。
 火炎ビンを製造したか?使われたのは3,4発程度。
 朝6時から25分くらいから操車場内の行進、職員通路を歩いただけで、線路は横断していない、シュプレヒコールのみ。
 一審は威力業務妨害も無罪。国鉄は朝の作業も事前に中止してデモを見送った(妨害になっていない)。
 二審は威力業務妨害有罪。朝6時から進駐軍の車が3台通った、火炎瓶、派出所の窓を投石は「個人」の責任、「集団」とは関係ない。
 憲法で保障したデモ、表現、集会の自由。
 起訴状に余分なことが書いてある、削除しろー石橋駅の臨時電車の強要、笹川良一宅への投石、裁判所は心証から排除した。
 刑訴法 325条、証拠開示、騒擾罪に関係のあることだけをチェックしろ。
 事件との関連性・特信性、脅迫・拷問の取調べ
 暴行の「共同意思」はない。吹田市警の逮捕も行き過ぎ。ひどいのは吹田駅での逮捕、8時7分の列車をストップさせ、警察隊がピストル発射した。デモ隊と警察隊の衝突はない。
反戦平和は闘ってこそ平和が守られる。
民主的な地方自治体であること。
3)共産党吹田市議 玉井みき子さん
  柿原市議が欠席のため、代理で来た。
  2024.2.29藤木市議は議会で吹田事件の質問、事前の質問の通告書は「書籍と資料について」、吹田事件の質問とは分からなかった。彼の要求は市立図書館のメルマガの修正と小中校で吹田事件の教育をせよ。
  質問後、市教委は図書館のメルマガをわずか3日後に訂正した。普段は要望しても半年たってもほったらかしなのに。藤木の要望には迅速に応える異常さ。
  また藤木は吹田事件を「武力衝突」と発言した(警官隊と衝突などしていないのに)。当時の市の対応や訴訟の事実を曲げる、歴史を修正する市の姿勢は疑問。
 (吹田市立)博物館に寄贈された吹田事件の公判資料の精査もしていない。
 寄贈時の石川先生講演のyoutubeも活用していない。
4)奈良大教授 竹田芳則さん 図書館の研究、司書教員の養成
  図書館の自由
  国会図書館や他の図書館にはない吹田事件の資料が吹田図書館にのみある。
  図書館の全ての検閲に反対する。自己規制に陥ることなく毅然と対応する。
5)尾川さん
  似たような例が群馬であった。高崎市の朝鮮人追悼碑が代執行で撤去された。
  2004年群馬県議会が承認して追悼碑は作られた。
  2014右翼が追悼碑前で追悼行事の妨害を始め、騒ぎになった。
  行政は騒ぎが起きれば論争として、「やっかいなもの」としてフタをする。一面的事実を見て、本質を見ない。     (右翼側は)風が吹けば桶屋が儲かる式で、得をすることになる。
  マルクス「意識の共有?はXXの前提である」
6)武永淳さん(元滋賀大教員)
  藤木は毎年「憲法と市民のつどい」に来る。資料をもらってすぐに帰っていく。市が何を配っているのかチェックしているようだ。非核宣言都市のメモ帳が配布されるが、いつまで続くことやら。
  君が代暗記調査、市教委の後援拒否など、彼は「反戦・平和」運動を目の敵にしている。運動をつぶして歩いている。反戦平和を今後もアピールしよう。
7)石川さんへのQ&A
  ・吹田事件は、当時の共産党の暴力革命ではないのか?
  ー私は共産党のイデオロギーを評価する任にはないが、吹田事件は反戦平和のデモ行進、極左冒険主義ではない。
  ・資料P4の事件の刑事補償法の公告
SANY0115.jpg
    国の補償、刑事補償。保釈で出るまで364日、1日1300円で最高の額から1割程度の威力業務妨害の100日分を引いた額、吹田事件の本質は「騒擾罪」であることが分かる。 
 ・脇田さん、枚方事件は手段方法が適切でなかった。目的にふさわしい「平和デモ行進」が吹田事件。共産党を除名された人にありがちですが、自分の有利なように事実を曲げて共産党攻撃をする兵本さんの(文庫)本。
 ・未来を拓く少数派となるべく、大衆的裁判闘争のさきがけとなった。
 ・朝日新聞が2022年の夕刊で大きな記事で取り扱ってくれて、吹田事件の裁判記録の寄贈。抵抗権を認めた裁判、大滝記者が今日も来てくれている。
WS000002.jpgWS000003.jpg朝日新聞デジタルより、朝日 夕刊2022.12.10
 ・吹田事件などを弁護した布施辰治が韓国で勲章を受けた
8)吹田事件の真相を語り、行政と議会に是正を求める市民集会アピール」が参加者多数の拍手で賛成となった。
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