週刊金曜日 1391号 2022.9.2 目次 国葬という憲法違反

2025年9月12日

22020902,2260915_pfujisan目次
内容
■表紙
■それでもそれでもそれでも 齋藤陽道
■風速計 「知ってほしい日本に生きる外国人の現実」 雨宮処凛
■金曜アンテナ
・埼玉県小学校教員の残業代訴訟、二審も原告請求を棄却 教員労働への冒涜ではないのか
藤川伸治
・ホームヘルパー訴訟、約1年ぶりの法廷で原告意見陳述 直後に結審、法廷に怒号 西村仁美
・「国葬」中止のネット署名スタート、学者・作家らが呼びかけ 弔わない自由の保障を 金本裕司
・「アベ国葬反対」で反骨ベテラン弁護士らが結集 「声あげよう。撤回は可能だ」 本田雅和
・交通犯罪遺族の会が金融庁と損保業界に意見書提出 民事裁判での深刻な二次被害 黒島暁生
・北見市「FMオホーツク」が社長死去で閉局 地域ラジオの存在意義と課題 コシバタカシ
■さらん日記
■ジェンダー情報
■シリーズ「国葬への疑義」第4回 憲法学者が点検する 岸田政権による違憲儀式の政治利用
・法整備や国民的合意を省略 法の支配を無視 既成事実化しても違憲 小林節
・必要なのは真相究明で、それを塞ぐ《まつりごと》ではない 
憲法とも民主主義とも相いれないシンボルの政治 志田陽子
■政治時評 西川伸一
■【提携企画】 新聞とテレビはなぜ「Tansa」のクレジットを入れないのか 
ジャーナリズムの芽を摘む大マスコミ Tansa渡辺周、辻麻梨子、齋藤林昌、長谷野新奈、小倉優香
■メディアウオッチ
・「男女の性役割」見直す考古学・人類学の調査伝える欧米メディア 
既成概念を問い直す視点が重要 田中洋美
■「日中共同声明」から50年「不戦」を踏みにじるのか 
このままでは日本は対中国戦「最前線」になる 堅田文彦
■『いまはむかし 父・ジャワ・幻のフィルム』伊勢真一監督インタビュー
 国策映画を創った父を通し、戦争を見つめる 中村富美子
■経済私考 鷲尾香一
■日本劇作家協会会長・瀬戸山美咲さんに聞く 
演劇人の権利を守るためにハラスメントやコロナ禍と闘う 藤澤志穂子
■日本の民俗信仰 祀りをたずねて 「岩石信仰」 写真・文/山田しん
■おうちが見つからない! ~特別永住者という隣人たちの苦悩~ 北岡裕
■厳しくなる「遺伝子組換えでない」表示 狙いは遺伝子組み換えを忘れさせること 垣田達哉
■新・買ってはいけない 発酵食品なのに余計なものが入った「イカの塩辛」 沢木みずほ
■貧困状態で若い父親たちの自殺が増加 昨年の傷が癒えぬまま再びガザ戦争 山村順子
■イスラエルとトルコの外交関係正常化 ウクライナ侵攻後の中東諸国の勢力再編 小田切拓
■黒風白雨 「岸田政権は統一教会と決別を」 宇都宮健児
■金曜ジャーナリズム塾 第4期 第1講 
世間に伝えるべき結果を得るにはリスクを取ることが必要な場合も 原田浩司
■犬が王様を見て、何が悪い? 四方田犬彦
■松崎菊也 あの人の独り言(イラストレーション/石倉ちょっき)
■きんようぶんか 本・美術・音楽・TVドキュメンタリー
■言葉の広場、金曜川柳、イラストレーション、みんなの写真展、論考
■ヒラ社長が行く 植村隆
■編集委員から
■読者会から
■市民運動から講演・映画・音楽イベントの情報案内板
■金曜日から、編集長後記、業務部からのお知らせ


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 【1】注目の記事
 【2】編集長コラム
 【3】次号予告
 【4】既刊本のご案内
 
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【1】注目の記事  

■シリーズ国葬への疑義・第4回
憲法学者が点検する岸田政権による違憲儀式の政治利用

「誰の死をも政治利用してはならない」──シリーズ「国葬への疑義」第4回にあたる今週号では、気鋭の憲法学者2人に、憲法上の疑義から考えうることを考察してもらった。そもそも「弔意の強制」が憲法19条の「思想・良心の自由の保障」に反することや、国葬の強行が何ら法的根拠をもたないことは、憲法研究者ならずとも多くの市民が共有する「常識」になりつつあり、国葬問題は新たな段階に突入している。

 それは戦後、私たちの社会が曲がりなりにも築いてきた法治主義や「個人の尊重」といった憲法的価値の対極にある「人の死の政治利用」への告発の動きだ。

 これは今まさに焦点の統一教会と政治家の問題とも直結し、さまざまな虚偽と不法・違法を重ねてきた故・安倍晋三元首相の政治手法やその内実への評価とあいまって、安倍氏の国葬が統一教会問題の徹底解明を妨げる疑惑隠しにもつながるのではないか──との懸念となって表出し、岸田政権の支持率も急落している。

 学者や市民による提訴を含めたさまざまな批判が噴出する中で、今週、新たな動きが加わった。戦後の司法反動の激動期に最高裁の人事権濫用と闘い、民主化を求めた司法修習生代表の資格剥奪を撤回させた弁護士や元裁判官のグループ(「23期・弁護士ネットワーク」)が、新たな視点から声明を発表したのだ(きんようアンテナ欄参照)。「国葬」の名で国費を支出するならば、「国会の議決に基づくことを必要とする」などの憲法上の財政民主主義に反することも訴えている。(本田雅和・編集部)"

●法整備や国民的合意を省略
法の支配を無視 既成事実化しても違憲
小林節

岸田文雄政権が強行しようとする安倍晋三元首相の国葬は、憲法に照らしてどこに問題があるのか。憲法学者の小林節氏が六つのポイントを挙げ、解説する。

●必要なのは真相究明で、それを塞ぐ《まつりごと》ではない
憲法とも民主主義とも相いれないシンボルの政治
志田陽子

「各種の真相究明が先で、実績を一方的に称賛する儀式を行なうことは、民主主義の理路とは相いれない」と指摘する憲法学者の志田陽子氏。国葬による負の影響や「囚われの聴衆」にされることを懸念する。

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【2】編集長コラム

安倍氏の表紙

 先日『週刊SPA!』の取材を受けました。8月30日・9月6日合併号に掲載されています。安倍晋三元首相のインタビューを何度も掲載し安倍氏を応援してきたともいえる月刊『Hanada』の花田紀凱編集長と、私のインタビューを見開きで掲載しています。正反対の立場の両誌編集長が、安倍氏の死に思うことなどを語っています。

 そのインタビューでも言いましたが、演説中の安倍氏の写真に「安倍元首相凶弾に倒れる わたしたちはいかなるテロも許さない」とタイトルをうった
7月15日号表紙について、複数の読者の方からお叱りを受けました。ご指摘については真摯に受け止めています。ただ、世界的な事件である安倍氏の死を報じた号の表紙に安倍氏以外の写真を使う選択肢はありませんでした。逆に、「国葬反対」を掲げた8月5・12日号の表紙は、評判が良かったです。表紙は雑誌の顔。これからも試行錯誤を重ねながら、訴求力のある表紙を作っていきたいと思います。中身に力を入れるのは当然ですが。(文聖姫)

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【3】次号予告:2022年9月9日号(第1392号)

【統一教会と政治】
●統一教会の捜査はなぜ阻まれたのか|対談・有田芳生×青木理

●文鮮明氏の日本入国を実現させた|「政治の力」 佐藤和雄

【メディア拡大版】
●岸田首相の原発方針転換|臺宏士

●香川照之氏の性加害報道と被害者バッシング|小川たまか

【米問題】
●どうすれば農薬に頼らない、おいしい「お米」が流通するのか|明石昇二郎

【不謹慎な旅】
●無差別殺人と「拡大自殺」|写真・文 木村聡

【パワハラ自死事件】
●新潟市水道局の職員パワハラ自死事件 公務災害認定後も内部調査だけで「いじめ」を否定|牧内昇平

【食】
●相次ぐ食品表示制度の改悪 食料安保の考え方では食を守れない|天笠啓祐

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【4】既刊本のご案内  http://www.kinyobi.co.jp/publish/index.php

★この日、集合。

井上ひさし・永六輔・小沢昭一 著 1000円+税 A5判並製・106頁
https://www.kinyobi.co.jp/publish/000398.php

2006年5月3日憲法記念日。井上ひさしさん、永六輔さん、小沢昭一さんの3人が、東京・紀伊國屋ホールに集合した。そこで語られた今は亡き3人の言葉の達人による平和への思いは色あせず、この言葉を後世に繋げたい。(2006年刊)

★日本会議と神社本庁

『週刊金曜日』成澤宗男 編著 1000円+税 A5判並製・232頁
https://www.kinyobi.co.jp/publish/002036.php

1997年に設立された日本会議は、神社本庁といくつかの宗教団体が中核をなす、右派団体だ。また関連組織の日本会議国会議員懇談会には、多くの国会議員が加わっている。ナショナリズムと宗教が結びつき「壊憲」を目指す右派組織『日本会議と神社本庁』(2016年刊)

┃Kindle版┃原発の来た町──原発はこうして建てられた/伊方原発の30年

斉間満:著 Kindle 購入価格:700円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002524.php

「安全」であれば原発はよい、とは言えない。原発の建設や運転の過程ではさまざまな「暴力」が吹き荒れ、またカネの力によって人々の心や生活を傷つけ、踏みにじってきた。
 著者の斉間満さん(2006年10月17日永眠)は、伊方原発の誘致話が表面化して以降、自らの一生をかけてこの問題に取り組んできた。新聞記者として、一人の住民として、裁判の原告として長い長い闘いだった。
 この書籍は、斉間満さんが2002年5月、南海日日新聞社から刊行した著書『原発の来た町─原発はこうして建てられた/伊方原発の30年』を元に新たに編集した新版。伊方原発のためになにが起きたかを知ることは、日本のエネルギー政策の今後を考えるために必要だ。

【目次】
はじめに
まえがき(小出裕章)
【年表】伊方原発をめぐる動き
1.原発はこうして建てられた
2.安全協定無視の3号炉増設
3.出力調整試験
4.伊方原発のいま
5.原発と地域
あとがき

【筆者紹介】
斉間 満(さいま みつる・1943年生)
 伊方原発建設当初、地方紙の記者として取材したのが伊方原発との関わりの始め。取材していく中で地元にあるローカル紙が原発の危険性に少しも触れないことに疑問を感じて焦りを覚える。経験も知識も資金も貧しい中ではあったが、地元で原発を批判していく必要を強く感じて一九七五年「南海日日新聞社」を立ちあげる。以来一貫して原発反対と匿名報道を貫き、伊方町を含む周辺の町や八幡浜市の人々に原発の危険性を伝え続けてきた。
 伊方原発二号炉設置許可取消裁判は、本人訴訟として起こされたが、原告の1人に加わり23年間法廷で闘った。しかし、2000年12月判決の4日前に持病の心臓病が原因で脳梗塞を発病し、左半身不随車椅子生活の身となる。現在施設に通いながらリハビリに励む傍ら、原発を止めるまで南海日日新聞を発行し続けることが自分のできる反原発運動であると考え、同じ原告、反原発の仲間であり社員の一人である近藤誠さんの助けを得ながら残された右手でワープロを打つ日々である。
 2006年10月17日永眠。

┃Kindle版┃マイナンバー

明石昇二郎:著 Kindle 購入価格:500円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002448.php

「マイナンバー」の通知が始まった2015年10月から2年が経った。だが、便利になるどころか、さまざまな不具合が生じている。問題点を洗い直すとともに、「マイナンバー」によって余計な負担を強いられる市民一人ひとりが自衛策を考える上での"処方箋"を提供する。

┃Kindle版┃バラ色のひきこもり

勝山実:著 Kindle 購入価格:300円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002203.php

「ひきこもり」というと、白い目で見られがち。
でも、当事者が日々、どんな思いで暮らしているのか、
その声が伝わることはほとんどありません。
高校3年生から45歳の今まで、ひきこもりを続ける
自称「ひきこもり名人」の勝山実さんに、
なぜにひきこもり続けるのか、
自身のひきこもり生活の極意を書いてもらいました。

┃Kindle版┃何がどうして発達障害

司馬理英子:著 Kindle 購入価格:300円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002011.php

自分では気をつけているつもりなのに、「うっかり」ミスばかり。
時間やお金の管理も超苦手。
やらなきゃいけないことはたくさんあるのに、何から手をつけたら……?

あの人ってなんでいつもいい加減なの!
スケジュールどおり仕事ができないし、融通も利かないし、
人の気持ちをわかろうともしない。社会人失格なんじゃないの?

本書は発達障害という切り口で、そんな悩みに迫ります。
近ごろメディアで取り上げられることの多い発達障害ですが、
肝心なのは周囲の対応であることは、あまり知られていません。
自分(あるいは相手)の言動に悩んだら、本書をひもといてみてください。
きっとそれまでとは違った視点で、
自分や相手のことを見つめられるようになりますよ。

┃Kindle版┃エシカルに暮らすための12条 地球市民として生きる知恵

古沢広祐(ふるさわ・こうゆう):著 Kindle 購入価格:300円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002859.php

最近よく耳にする「エシカル」という言葉。
エコやオーガニックとちょっと似ていますが
生産者の人権や労働環境、商品生産の背景まで考慮する点が違います。
本書がグローバル化によって地球のすみずみにまで広がった生産・消費のつながりを
改めて考えるきっかけになればいいなと思います。

【『エシカルに暮らすための12条』目次】
 はじめに
第1条 グリーン(環境)からエシカル(社会)へ
第2条 ファッションだってエシカルに
第3条 鰻を食べて大丈夫かな? 水産物こそエシカルでありたい
第4条 有機=エシカル? オーガニック認証への問い直し
第5条 森のエコラベル
第6条 動物福祉─アニマルウェルフェア 先を進む世界の動向
第7条 町ぐるみでエシカルめざす フェアトレードタウンの広がり
第8条 過熱するペットビジネス 輸入ペットの動向にも注意!!
第9条 日本にもある現代の奴隷制度
第10条 つくる責任・つかう責任 SDGsのゴール12
第11条 銀行・投融資を変えるエシカルなお金って?
第12条 『バナナと日本人』のその後
補論 日本でのエシカルの広がり──エシカル通信簿、ブラック企業大賞、地方での展開

【著者略歴】
古沢広祐(ふるさわ・こうゆう)
1950年生まれ。國學院大學経済学部教授、NPO「環境・持続社会」研究センター代表理事。著書に『みんな幸せってどんな世界』(ほんの木)、『食べるってどんなこと? あなたと考えたい命のつながりあい』(平凡社)、『地球文明ビジョン』(日本放送出版協会)、共著に『フェアトレードビジネスモデルの新たな展開』(明石書店)など。関連するトピック情報として、サステナブル・ブランドジャパン(SB-J)ネットサイト(http://www.sustainablebrands.jp/)で連載コラムを掲載しています。

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