対談 鎌田 慧氏(1991)

2025年9月20日

「書くという面だけで言えば、ボケるまでとか、死ぬまでとかでしょう。私にはもう1つの夢があります。これは鎌田さんにも関係のあることで、鎌田さんみたいなフリーのすぐれたライターが、高い原稿料で書けるような場をつくること。つくるだけつくって早くだれかに譲って、自分はそこでライターになりたい。というのは、極論すれば日本にジャーナリズムはもうないと思っているんです。あるのは情報産業としてのマスコミだけ。もちろん現場の記者には実によくやっている人たちがいるし、リクルート疑獄なんかもかれらの手柄です。ところがこういう記者たちを優遇せず、ライターとして二流の記者が管理職になって月給が高くなる構造ですからね。情報産業化はとくにこの10年間ぐらい甚だしくなったと思います。なぜこの10年間かというと、テレビと新聞が癒着しはじめた。たとえば朝日で言えば、テレビ朝日がある。

(これより、マスコミかジャーナリズムか(朝日文庫2000.1.1)