つくられた世論に動かされる世論

2025年9月22日


週刊金曜日654号(2007.5.18)貧困なる精神324より引用。

つくられた世論に動かされるメディア
-原寿雄さんと語る「ジャーナリズムとマスメディア情況」2
・(本多)俺が行ったときに通訳を兼ねていろいろやってくれたロシア人は日本通で、若い男だけど非常に優秀でしたが、これも去年(二〇〇六年)の初めに殺されたんですよ。部屋を出たらいきなりやられて、犯人はまだ分からないらしい。(原)それはフリーの人?それともどこかに所属しているの?(本多)いや、いまは独自に事務所を持っていたらしい。(原)自由派ジャーナリストかな、結局。(本多)もうジャーナリストの枠は出ていたようですが、いきなり殺されたから分からない。だから何だか怖いところだなと思って。(略)
・(本多)この付和雷同型の世論というかスタンピート(パニック状態)というか、その先頭を走る新聞・放送の危険性が増大したのではないか。これは当時よりもむしろ一層ひどくなっているんじゃないか。あの中で問題にしているミンダナオ島の例なんかにしても、いまも結局変わっていないんじゃないか。
 それで、戦前もこうだったんだろうなということが、いまの情況を見ていると、我々戦後世代でもよく分かるんです。これはもうジャーナリズムではないと思う。ジャーナリズムの定義の中で欠かせないのは、体制権力への監視役だと思うんですが、もうそういうジャーナリズムではなくなったんじゃないか。
(原)つくられた世論に動かされている度合いのほうが強くなったとも言える。

引用記事の著作権は『週刊金曜日』および本多勝一さんにあります。