若い記者の企業横断的な動きに期待

2025年9月22日

週刊金曜日658号(2007.6.15)貧困なる精神327より引用。
若い記者の企業横断的な動きに期待-原寿雄さんと語る「ジャーナリズムとマスメディア情況」5

・(原)沖縄密約で有罪判決を受け名誉回復の裁判を起こした西山太吉記者の事件で、当時日米交渉の当事者だった吉野文六・元外務省アメリカ局長の「密約はあった」という話を取った『北海道新聞』の往住嘉文記者の話など、極めて自然体なんだね。(略)法廷で否定していた当事者がついに白状した。日本が支払った三億二〇〇〇万ドルがすべて積算根拠もない、つかみ金だったと暴露した。(同紙二〇〇六年二月八日朝刊)(略)しかし元はといえば、実は本多記者が最初にとり上げた。
(本多)そう。西山さんには、(事件後に記者を辞めてから)俺が初めてインタビューしたのね。つまり「若くない世代」としての俺が(笑)。
(原)『週刊金曜日』(二〇〇〇年一一月二四日号)(笑)だけどあのときは、ポツンとそこでやった。

・(原)そのあと琉球朝日放送の土江真樹子さんが「告発」と「メディアの敗北」のドキュメンタリー二本で、しつこく彼をテレビに乗せたんだけれど、それを引き継いだ形で西山裁判が始まってから、企業横断的に若い記者たちが西山問題を追及してきた。そういう動きを見ていて非常に感銘を受けた。いい動きだなと思ったんです。(略)

・(本多)ここでひとつ問題なのは、俺が西山さんに最初にインタビューしたときのマスコミの動きです。『週刊金曜日』に出たあと新聞もいくつかが追ったけれど、大きな動きにはならなかった。これはなぜですか。『週刊金曜日』という媒体の問題なのか、記者たちの認識の問題なのか。しかしともかく『北海道新聞』の往住記者ががんばってくれた。だけどこれはどの世代にもいる「ガンバリ個人」の問題であって、「今の若い世代」の問題に一般化できないのではないか。もしできるのであれば、今の新聞の社内現場の中枢にかれらがなって新聞も変わるハズでしょう。
–(以上引用終わり)
引用記事の著作権は『週刊金曜日』および本多勝一さんにあります。
日刊ベリタ:「沖縄返還密約『吉野文六証言』の衝撃と米軍再編」(2006年4月1日)

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