週刊金曜日2011.9.9号原発と差別ー差別構造がないと原発は動かない鎌田慧X樋口健二
<> 2011.09.09
____『週刊金曜日』
創刊18周年記念講演会「福島原発事故 いまだからみんなで考えたい」
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【1】注目の記事
【2】編集長コラム
【3】今週号目次と次号予告
【4】催し物のお知らせ
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【1】注目の記事
特集 原発と差別
放射性物質を大量に取り扱う原発は、本質的に危険である。
燃料に必要なウラン鉱石の採掘時点から被曝者を生み出す。
人口がまばらな地方に原発は建設され、被曝することが前提の点検整備は下請け・
孫請け労働者が担う。
発電後には、数万年以上の半減期を持つ放射性物質さえ生み出されるが、
その処分方法は決まっていない。
この危険な原発を押しつけ、動かすために不可欠だったのが差別の容認であった。
「カネさえばらまけば賛成派に転ぶ」「カネが良ければ危険でも働く」とは、
地域住民や労働者への露骨な蔑視にほかならない。
そして一度事故が起こると、今度はそこで暮らす人々を差別する許せない現実がある。
差別を利用し、温存させ、再生産することこそが原発の本質なのだ。
■何重にもピンハネされた日給で過酷な労働
搾取される原発作業員
三浦直子
ときに仕事の内容も知らされず危険な労働に駆り出される原発作業員たち。
給料は元請け、下請け、孫請けと中間搾取され、作業員が手にできる日給は
わずかな金額だ。その実態と、構造上の問題とは。
■差別構造がないと原発は動かない
鎌田 慧
樋口健二
原発の現場を長年にわたって訪ね歩いてきた人たちがいる。
一人はペンを手に、一人はカメラを手に。そこから浮かび上がってきたものはなにか。
原発は本質的に危険だから犯罪や虚偽を動員する
放射線渦巻く中に労働者を突っ込んで殺していく産業
■ウランの採掘・精錬による健康被害
見捨てられる先住民族
豊崎博光
世界18カ国で行なわれているウランの採掘と精錬。
その約75%が、先住民族の居住地周辺に押しつけられていることをご存じだろうか。
肺ガンなどの疾患をもたらすこの{致死性の元素}は、先住民族の人々を苦しめ続けている。
そこには明らかな人種差別が存在するのだ。
■施設の利用拒否、学校でのいじめ
偏見に苦しむ福島県民
岩本太郎
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【2】編集長コラム
編集長後記
震災・原発・放射能の特集を続け、気づけば半年。
脱原発を可視化した菅首相の退任もあり、この問題に誌面を大きく割く週刊誌も
弊誌をのぞけば『AERA』と『週刊現代』くらいになったようだ。
売れない主題を商業誌は扱わない。扱うメディアが少なくなれば原発推進を
言い出すメディアも増えてくる。
まるでシーソーだ。メディアが騒がなければ世間も騒がない。螺旋を描き
問題意識は縮小していく。
では報じる価値がなくなったのかと言えばそれは違う。
調査報道への気概があれば、原発・放射能問題で伝えるべきことはまだ尽きない。
今週号の特集は「原発と差別」。もっとも扱いたかった主題の一つだ。
脱原発の是非を争うと、原発をなくすと電力が足りなくなるという争点に
収れんされることが多い。
しかし、ウラン鉱山や通常運転における被曝を誰かに押しつけて原発はようやく
存在できる。
このことこそが本当の争点だろう。私たちは見たくないものを遠くへ押しつけ、
都合のよい世界に帰ってはいけないはずだ。
(平井康嗣)
(過去の編集長後記はホームページでどうぞ)
[編集長後記]はこちら↓
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【3】今週号目次と次号予告
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【4】催し物のお知らせ
★週刊金曜日』創刊18周年記念講演会
「福島原発事故 いまだからみんなで考えたい」
東日本大震災から間もなく半年。
福島原発事故の被害はさまざまな形で広がり、収束の気配はありません。
こうした状況を受け、創刊以来、一貫して「反原発」の立場で誌面をつくってきた
『週刊金曜日』は、「『福島』を考える講演会」を開催します。
編集委員(宇都宮健児、落合恵子、田中優子、本多勝一)の講演、被災者のお話の
ほか、「食の安全」について具体的、徹底的に考えたいと思います。
お誘い合わせのうえ、ぜひ、ご来場ください。
日時:2011年9月10日(土)13:20~16:00(開場13時)
場所:東京都千代田区・日本教育会館ホール(メトロ神保町駅・竹橋駅4分)
参加費:1000円(12:30整理券配布予定・先着800名)
問合せ:03-3221-8521『週刊金曜日』
★緊急シンポジウム 「原発とメディア」 第3弾
1部=原発報道の検証 上杉隆/森達也/高田昌幸
2部=原発と市民運動 雨宮処凛/鎌仲ひとみ/鈴木邦男
日時:9月15日(木)18:45~21:30(開場18:20)
場所:東京・文京シビック小ホール(地下鉄後楽園駅1分)
参加費:1000円
問合せ:03-3225-1413(創出版)
主催:月刊『創』編集部
週刊金曜日』協賛
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本日たまたま読んだ鎌田慧さんの河出文庫「日本の原発地帯」P98より以下引用。双葉地方原発反対同盟の調査によっても、七一年九月から七九年二月までで、ガン、リンパ腺腫瘍、心臓マヒなどで死亡した原発内労働者は二十九名に達し、その後も被曝労働者の死亡は増えているとのことである。ただ、農村部であるため、原発下請労働者が(中略)死亡しても、遺族たちは、風評をおもんばかって隠す傾向にある。(中略)彼らは被曝手帳さえ渡されていなかった。小頭症で死産した嬰児が二人いた、との情報が駆けめぐり、「水頭症だった」といわれたりした。(引用終わり)鎌田さんのルポや樋口さんの写真集を見ると原発の差別構造がはっきりと報道されている。


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