週刊金曜日884号 2012.2.24 橋下市長と大阪維新の会って何をしたいの?

P12 大阪の思想検閲アンケート ハシズムの足音はすぐそこまで来ている 政治時評 西川伸一
橋下徹市長は2.9付の文書を通じて、全職員を対象に「労使関係に関する職員のアンケート調査」に乗り出した。
大阪市教委は対応を協議、「内心の自由を侵す危険がある」などの異論が出され、、。
昨年11月の大阪市長選で、前市長支援のための大規模な職員リストが、職員労組名義で作成されていた問題が背景にある。
P16 橋下徹市長と維新って何をしたいの? 村上力 人脈:山田宏前杉並区長、中田宏前横浜市長
実現できるのかわからない政策を掲げて話題をさらうのが橋下氏の常とう手段。
・脱原発の本気度 市民グループが原発の是非を問う住民投票の条例案を大阪市に直接請求すると、橋下氏は「制定の必要はない」と反対。
P19「アンケート」という名のおそるべき「思想調査」大前治 労働組合への違法な支配介入
大阪市のアンケートは、市長が「回答しなければ処分する」と明示した強制調査だから、違法性はより重大だ。
「教育基本条例」「職員基本条例」憲法下ではありえない致命的欠陥 浪本勝年
教育基本条例案の問題点を考える際に、国旗国歌条例及び職員基本条例についても同時に考慮しなければならない。
「国歌の斉唱にあっては、教職員は起立により斉唱を行う」。その狙いは東京都の2003.10.23通達とほぼ同様。
・最高裁裁判官も実質的に否定 「職務命令[違反3回で免職]」。教育の目標を達成するために、教員における精神の自由は、取り分けて尊重されなければならない。「国旗国歌に関する法律と学習指導要領は教職員に起立斉唱行為等を職務命令として強制することの根拠となるものではない」
・愛国心の強制は許されない「教育基本法が教育の目的を規定する理由は、教育勅語の存在。」しかし、2006年改正教育基本法は愛国心など拡張、強化してしまった。憲法19条思想・良心の自由、違反だ。「愛国心は悪党の最後の逃げ場である」
P23根津公子 大勢の教員が不起立をすれば、処分をできなくなる。東京は「日の丸・君が代」を義務化した10.23通達で、教員は黙らされ、バラバラにされました。
P24君が代」強制からはじまった教育破壊 村上恭介
橋下知事で「日の丸」不起立者に出された府教委の処分
・起立、不起立のせめぎあい
「不起立の思いを共有したい」府高教組(全労連系)
「君が代斉唱時に15分有給休暇の対応を勧め」大阪合同教育労組(全労協系)
教員ひとり一人の不起立宣言、抗議のリボン着用、教職員・弁護士による強制反対ホットライン活動
・「民間公募」に募る不安 維新がめざす校長公募制の拡大
大企業の元役員など15人期限付きで就任し、海上自衛隊の元幹部が高校の校長。民間人校長にはパワハラ行為が少なくない。
国際競争を勝ち抜く人材の育成が大阪の教育目標。学力テスト結果公表、学校の序列化、能力主義教育のの徹底、維新の教育基本条例案の骨子。教育破壊。
編集長後記 維新 橋下徹氏、アンケート調査は違憲濃厚。憲法改正を主張する政治家として破綻している。
ーー
以下2012.3記
『週刊金曜日』
《お知らせ》
・2月26日(日)00:00~05:00 電気設備法定点検のため、
当社が入っているビル全体で停電となります。
※この時間帯は電話・ファクスとも使用できません。
・2月24日(金)18:00~2月27日(月)09:30 当社のサーバーを止めます。
===================================================================
週刊金曜日 Twitterでも情報発信中です
===================================================================
最大25,920円お得!! 定期購読をご利用ください。
===================================================================
【1】注目の記事
【2】編集長コラム
【3】今週号目次と次号予告
【4】近刊のご案内
【5】イベントのご案内
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】注目の記事
■橋下市長と大阪維新の会って何をしたいの?
バブル人気に踊らされる永田町 村上 力
いつも誰かに噛みついている印象がある橋下徹大阪市長。そんなことばかりしているのかと思いきや、二月一三日には坂本龍馬の「船中八策」になぞらえ、ついに次期衆議院議員選挙へ向けた公約の骨格を発表した。しかし中身を見ると、みんなの党の政策とよく似ており、どこかで聞いた話の寄せ集め。大阪府知事から市長、そして国政へと向かう橋下さんは、いったい何を目指しているのですか。
◆「弱者」ではなく「強者」予備軍が支持 松谷満
市長も特別顧問も法律家なのに「アンケート」という名のおそるべき「思想調査」大前 治
大阪でとんでもない「思想調査」が行なわれている。発案は橋下徹市長。実施は特別顧問の野村修也氏。いずれも現役の弁護士だ。憲法の人権条項は学んでこなかったのかと思えるほどのオソマツさである。「教育基本条例」「職員基本条例」日本国憲法下ではあり得ない致命的欠陥 浪本 勝年
「自分は選ばれたのだから決定権を持っている」「白紙委任されたのだ」と言い張る。 {決定権者} が根本規範である憲法を踏み外したときに何が起こるのか。
「教育基本条例」「職員基本条例」両案はなぜ間違っているのか。正面から考える。
大阪は東京よりもひどくなる 3月の卒業式が最後のチャンス根津 公子
都教委に目をつけられ、東京の教員で一番多く「処分」された根津公子さん。教育基本条例案が通れば、大阪の教育は東京よりひどくなると、自身の最高裁判決を例に訴える。
「君が代」強制からはじまった教育破壊強権支配に抗う「現場」村上 恭介
「教育は二万%強制だ」と言う橋下徹大阪市長の支配と弾圧に、労働現場はどう立ち向かおうとしているのか。市長も知らない教職員と府職員の「現場」をルポした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【2】編集長コラム
橋下徹大阪市長が代表を務める大阪維新の会が憲法改正を公約の一つに打ち出した。
正確に言うと、首相公選制などを掲げるため法体系的に憲法改正が迫られるのだ。
となれば、ここで確認しておきたいことがある。
橋下氏は自分が護憲派であることを理解しているのかという点だ。
憲法改正派とは一種の護憲派だからだ。矛盾していない。
脱憲法的な政治家は憲法を改正などせずにこっそりと違憲状態を作り出す。
しかし改正論は憲法を護りたいからこそ憲法を改正しようと考えるのである。
改正した憲法を国民に護らせたいと考えるなら、なおのこと誰よりも今の日本国憲法も護らなければならない。
今の憲法を護り抜くから改正した憲法を護り抜けるのだ。
それが立憲民主国家において、憲法改正を主張する政治家の最低限の条件となる。
では橋下氏はどうか。
大阪市総務局が行なった労働組合活動へのアンケート調査は憲法違反の疑いが濃厚だ。
これは橋下氏が指示したものである。憲法改正を主張する政治家として破綻している。(平井康嗣)
(過去の編集長後記はホームページでどうぞ)
[編集長後記]はこちら↓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【3】次号(884号)予告
連続特集
東日本大震災から1年 第1回
●ルポ
辛淑玉、藤井誠二、冨田きよむ
●大川小学校の親たちのその後
●震災復興の問題
●残された動物たち
格闘する思想
最新号目次はこちら↓
ホームページ上で一部全文公開しています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【4】近刊のご案内
★尾木ママと考える
大震災後を生きる希望のヒント
尾木ママが報道や教育のあるべき姿を語る。
2011年の大震災・福島原発事故を経験した日本、いま、私たちは何を学ぶべきなのか、
どうすべきなのか。おネエ系人気の秘密、報道のあり方、子ども・若者の変化、
教育のあるべき姿、おとなに求められることなど、
石坂さんがリードしながら、尾木先生が超辛口批判&提言。
テレビでは見られない尾木先生の踏み込んだコメントに注目!
★残 夢
大逆事件を生き抜いた坂本清馬の生涯
100年前、明治末期の「大逆事件」で幸徳秋水ら12人が刑場の露と消えた。
事件をでっちあげて特定の政治勢力に弾圧を加え、
時代の風潮を変える検察の“国策捜査”はここに始まり、いま現在も続いている。
ことは検察だけではない。大逆事件はいまも多くのことを教えてくれる。
死一等を減ぜられて生き延び、戦後に再審請求を闘った坂本清馬の生涯は
いまの暗い時代にこそ強い輝きを放つ。
★世界が決壊するまえに言葉を紡ぐ
秋葉原事件から3・11以後へ──中島岳志
私は「言論ゲーム」「批評ゲーム」に飽き飽きしている。
何か大きな出来事があると、既製の枠組みを使って気の利いたことを発信し、
あっという間に忘却していく。
興奮気味に過剰な解釈を加えながら、時間がたつとまた次のネタに過剰反応し、
結局多弁という失語状態が永続する。
あとには何も残らない。
その残像の中で大切な問いは破棄されていく。試されたのは瞬発力のみ。
それが果たして言論なのだろうか。言葉なのだろうか。
本書は私が言葉をぶつけ合いたい人たちと行なった対談の記録である。
みんな言葉を持っている。そこには言葉がある。届く言葉がある。
★新・買ってはいけない8原発事故が引き起こした食品の放射能汚染 私たちのライフスタイルが問われています。
今回は個々の商品の検証はもちろん、要望の高い「買ってもいい商品」と「食品添加物の
見方と避け方」まで指南します。
★貧困なる精神24集
「英語」という“差別” 「原発」という“犯罪”
米国に心も命も収奪された日本人
日本が「英語」によって支配されている「隠れた差別問題」を指弾した「英語」帝国主義と、
原発という「想定されていた人災」を追及する論考・対談を2本柱に構成。
原発の問題は、今年(2011年)3月11日に発生した大震災以降、本誌で連載したものを所収。
また、本誌の編集委員でもあった筑紫哲也氏を追悼するために、筑紫氏も出席した佐高信編集委員・椎名誠編集委員(当時)の両氏もまじえた対談を再録。
さらには、本多氏が子どものころに描いたマンガ原稿も公開しているが、そこには
「今ヤ日本ハアメリカニ降伏セリ」「以上デコレモ終ワリデスガ」という文字も・・・・・・。
刺激的で機知に富んだ評論・批評集。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【5】イベントのご案内
★樋口健二講演会
「3・11から1年、絶対に原発を稼働させてはいけない! これだけの理由」
日時:3月4日(日)13時半~16時半(開場13時)
場所:さいたま市・与野本町コミュニティセンター1F
多目的ホール(埼京線・与野本町駅西口3分)
参加費:500円(高校生以下無料)
主催:講演会実行委員会
協賛:『週刊金曜日』
問合せ:090-5548-4296(ウェブマガジン・のたる)
—
俺の注目記事
P7瓦礫処理事業を受注する鹿島建設 役員に石原知事元秘書
P12大阪の思想検閲アンケートは他人事ではない ハシズムの足音はすぐそこまで来ている
P30新自由主義と大学 これからは人文知の時代
P39 福島だより がれき処理をめぐって 境野米子 「がれきを受け入れない?ふざけるな」原発から出るゴミは、青森の処分場の後は、どこへ運ぶのでしょうか。
P44原発閉鎖が子供を救う 緑風出版 原発近隣に住む子どもの歯からストロンチウム90が検出され、ガン発症率が増加している事実が記されている。
P52飲水思源 8回 松本重治という先達 佐高信
P55貧困なる精神 原子力文献を最初に訳した『朝日』記者 本多勝一



ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません