週刊金曜日 101号 1995.12.1目次 慰安婦の痛みはボスニア女性の痛み 対談ビョン=ヨンジェX福島みずほ。なぜ加害を語るのか(下)
慰安婦の痛みはボスニア女性の痛み 対談ビョン=ヨンジュX福島みずほ
映画「ナヌムの家」の監督ビョン=ヨンジュさんが、元慰安婦裁判を担当する日本人弁護士の一人、福島瑞穂さんと戦争・暴力と女性について語り合った。
福島:私の知り合いは従軍慰安婦の本を読んでから、夫と性交渉ができなくなったという話をしていましたが、女を「穴」としか思っていないような男に対して嫌悪感が生ずるというようなことがありませんか。
ビョン:何の変哲もない「ただの近所のお婆さんたち」であるハルモニが60年前に経験した苦しみは、現代の普通の女性にも起こりうることだったという点を見せたかったのです。
ビョン:「慰安婦問題」に全く関心のない人や、自分の問題だとは考えていない人に私の作品を見てもらって、日常生活に漠然と「不安」を感じたりしてほしいと思います。何か考えるきっかけになる。
福島:北京会議でボスニア・ヘルツェゴビナの話や、アルジェリアの兵士が少女を誘拐して昼間は洗濯、掃除、料理をさせ、夜は強姦するということに関して報告がありました。アジア女性フォーラムの中で、アメリカ人だと思われるある女性が「それってほとんど主婦じゃない」と言ったんです。
福島:アジアからの出稼ぎ女性の緊急避難所の仕事をアドバイザー弁護士でやったり、セクシャルハラスメントの裁判をやっていると、女性と暴力の問題は「戦争の時」だけではない。「平和」といわれる現在でも性暴力の問題は絶えない。
福島:民間基金に反対している人たちは、こんな形で決着をつけたくないという気持ちでいることをわかってほしい。
ビョン:ハルモニたちは「民間基金は絶対に受け取らない」と。彼女たちがこだわるのは「名誉回復」という面が大きい。母親が慰安婦だったと証言して、自分の母親を見捨てた息子もいる。「私たちをこれ以上変な目でみないで。恥ずかしい人間みたいに扱わないで」といいたんです。」引用終わり。
40歳ころの社民党 福島みずほさんの人権派弁護士時代の記事。

P52 書評 日本軍細菌部隊による戦慄の人体実験記録
「極秘 駐蒙軍冬季衛星研究成績」冬季衛生研究班 編、現代書館、評者:松村高夫
731部隊北京 北支那防疫給水部 張家口支部から約700キロ、内モンゴルの西蘇尼特、中国人捕虜の人体実験。
ハバロフスク裁判(1949)
アメリカはすでに、戦後入手した731部隊関連の資料を50年代後半日本に返還したと明言している。が、日本政府・防衛庁はこの返還の事実を認めていないし、公開しようともしていない。そのような状況のなかで、今回、その関連資料が一部であれ公刊された意義は極めて大きい。日本の侵略や戦争責任の問題を択える際に、「歴史観」の際に解消せずに、歴史的事実を明らかにすることがとりわけ重要になってきているからである。

P54 なぜ加害を語るのか(下)西野留美子
チチハル、牡丹江、大連の憲兵隊。シベリアと撫順の戦犯管理所で抑留。中国帰還者連絡会、所属。
三尾は大連事件の実体験の小説を書いた「勝利のさきがけ」。
・残虐な拷問の末、731部隊へ
・話すことは償うこと 「憲兵と731部隊は一体だったことを自覚した」

・「栄1644部隊」の人体実験 南京中央大学病院の中支那防疫給水部
・眠ったままで全採血 マルタ
・嫌だと言えない
・今、言わなければ
「侵略戦争を認めない政治家がいるのは、事実を隠しているからです。事実を語らないことは隠すことと一緒だ。」
多くの元日本軍兵士・軍属、加害の歴史をより個人的な体験を通して伝えることにより、事実は事実として後世に渡したいという思いだ。




ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません