週刊金曜日187号1997.9.19,徹底研究「憲法と安保」連載第1回新ガイドライン・日米安保条約の超法規的改変
P5風速計 軍備による安全保障はない 久野収
核兵器に頼れる軍備を背景とする安全保障は、核行使を相互抑止する機能はあっても、戦争行為を抑止する機能は全然なかった。
北朝鮮が戦術核を使用すれば「核による安全保障」は張り子の虎の運命になる。
今こそ世界は「話し合いによる平和」へと方向転換するときではないのか。その際の最重要方針は「憲法九条を世界の平和憲章」とする試みである。この戦争放棄の根本姿勢を、単なる言語上の理想ではなく、世界平和を具体的に作り出すための現実的方法、具体的指針にすべきなのである。新たな仮想敵国を作る新ガイドラインという時代錯誤の安保論がまかり通ろうとしている今こそ、日本は憲法九条の思想に基づいた「非武力的方法による世界平和の創出」をインターナショナルなレベルで考え、その実行に踏み出すときである。
P9徹底研究「憲法と安保」第1回 新ガイドライン・日米安保条約の超法規的改変・平和憲法の破壊を私たちは絶対に許さない。
P10平和憲法を踏みにじる日米安保条約の超法規的改変 山内敏弘
・憲法違反の安保条約
・安保条約を逸脱する新ガイドライン
・「周辺事態」の問題性 具体的範囲はなんら明確にされていない。地理的に限定することができないということは、裏返していえば「極東」をはるかに超えてアジア太平洋地域全域に限りなく拡大しうる可能性を認めたことにもなる。これによって日米安保は、アジア安保、さらには世界安保にも拡張されうることになったのである。
橋本首相は「周辺事態」の中に、台湾問題も含め得る可能性をぬかりなく残しているのである。
P12「朝鮮半島問題」についても、日本自身が武力攻撃を受けるのでない以上は、日本がアメリカを軍事的共同行動をとることは、憲法に違反するだけではなく、現行安保条約にも抵触する。むしろ朝鮮問題が平和的に解決されるようにするために、日本としてなにができるかを真剣に考えるべきであろう。
韓国の高名な憲法学者が「「韓半島の統一を歓迎しておらず、むしろ分断状態を望んでいる」と述べた。日本では朝鮮有事を想定して、アメリカといかに軍事的緊張を煽るようなことをしているが、南北朝鮮の平和的統一のために日本はなにをすべきかについてはほとんど議論していない。
・集団的自衛権と有事法制への道
P13 政府が、新ガイドラインに伴い、交戦規則(ROE)を策定する方針を決めた。「日本周辺公海上における機雷除去」も、それ自体、武力行使の一種である。機雷の除去は、機雷の敷設とその本質は変わらないからである。
P13補給・輸送・整備・警備・通信などの後方支援活動はそれなくしては前線における戦闘活動が成り立たない活動であり、その意味では前線における戦闘活動と不可分一体の活動といってよい。後方支援活動は広い意味では集団的自衛権の行使に該当すると言わざるを得ない。しかも、有事法制を整備することが必要となってくる。すでに米軍用地特措法の改悪はその第1歩、、破防法の団体適用、組織犯罪対策法の立法が企図されている。
P14新ガイドラインに見る軍事上の重大問題 前田哲男 日本各地で日米安保の”実戦化” 日米安保条約は国会審議もなしに集団防衛条約へと変質している
小樽:米空母が基地以外の港に初の寄港。
佐世保:小樽と同様、米空母が寄港。今年15隻目の原潜寄港。
鹿児島:駆逐艦が別行動で寄港。強襲揚陸艦も訪問予定。
嘉手納~矢臼別:米海兵隊が砲撃演習のため自衛隊機で沖縄~北海道を縦断移動
横須賀:原潜寄港。米原子力空母が入港予定
・「全土米軍基地」化が進む日本列島 ベトナム戦争以来絶えてなかった基地新設、拡張、戦闘資材の事前集積が各地で始まった。名護市辺野古地区沖合、岩国市沖、佐世保基地の野戦病院、相模原補給廠の大型コンテナ群の搬入






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