新聞テレビにも日米安保体制の枠がある

2025年9月22日

週刊金曜日664号(2007.7.27)貧困なる精神332より引用。
新聞テレビにも日米安保体制の枠がある-原寿雄さんと語る「ジャーナリズムとマスメディア情況」10
・(原)小泉という者を政治家としてどういうふうに認めるかの問題だ。きちんともう一回評価をやり直したほうがいい。ホントはね。
(本多)全くね。とりわけ新聞が奮起すべき秋のハズなれど・・

・(原)僕は小泉は政治家じゃなくて道楽屋だと思っている。改革は掲げたが、国家としてこうあるべきだというグランドデザインを、彼がどれだけ具体的に持っていたかといえば、そんなことまじめに考えていない。(略)いろいろなものを読んでみても、自分の関心、興味のあること以外は、まったく関心を示さないという・・・
(本多)「示さない」というより、無能だから「示せない」のですよ。
(原)プレスリーや郵政には反応を示した。郵政は大臣のときに思うようにいかなかったリベンジだと思う。あとは全部道楽でやったなという感じがしてしょうがない。彼の正体をマスコミは追求しなかったね。
(本多)何度でも強調するけど、マスメディアが堕落してしまった。

・(原)そう。基本的には日米安保体制がマスメディアでもできあがっている。だからその枠を破って批判し、日本政府に対しても完全に自由な立場から批判することができなかったんだと思う。
(本多)そういう状況だからこそ、検閲がなくても戦前と似たようなことになっていっちゃうわけですね。
(原)テレビは、NHKが米国のABCと提携し、TBSがCBS、テレ朝はCNNとか、そういう提携関係があって、映像をもらったりしている。新聞だって『ニューヨーク・タイムズ』と『朝日』、『ワシントン・ポスト』と『読売』が提携している。『日経』と『ウォールストリート・ジャーナル』も提携。そういう日米関係がマスメディア同士でもある。それが全体の日米安保体制の中で機能している。日米安保体制という枠から完全に出て、状況を批判する自由を持ち得ていない。『朝日』だって、早い段階からイラク戦争に批判的ではあるけれど、提携先の『ニューヨーク・タイムズ』の批判をどれだけ超えているか。
(本多)超えていないね。だいいち現場からのナマの記事がないのでは超えることが「できない」。
---(以上引用終わり)
引用記事の著作権は『週刊金曜日』および本多勝一さんにあります。