本多勝一 「天才と秀才」 1994年頃週刊金曜日講演会の要旨

2025年9月20日

 下記YOUTUBEで公開の本多さんの講演会の要旨。
・元建設大臣の中村喜四郎が逮捕、全国最年少で当選。両親が衆議院議員だから。
田中の秘書、金丸の子分。自分の選挙区を利用しているだけ。秀才に多い例、天才ではない。
・私の子どもが3人(男2、女1)が公立小に行く。20年間公立学校に関わる。
・子供たちの復讐というルポを書いた
・同級生が還暦で同窓会で会う、「あれはあーなったか」
 高校時代「生徒が先生を選ぶ」=自分はどの先生にするか、E組まであってB組=受験、
 好き勝手にやる組など・・
・日本の全ては「いい意味での落ちこぼれ」と「悪い意味での秀才」に分かれる
・同じ両親、環境でも子供は違った性格に育つ
 次男は動物と気が合う、山へ行っても彼はよく動物に出会う、馬の糞を弁当箱に詰め込んで
 お土産にしていた??そのとき馬のでかい面がヌッと後ろから現れどうなることかと見ておったら、驚きもせず、ナデナデしていた。これはある種の才能だと思うんですね、しかし、偏差値とは関係ない。
・日本の教育は秀才と落ちこぼれに育てられている、「天才は破壊される」。地球の法則を自然科学、産業革命が捻じ曲げている。
・日本はメダカ社会=全体が1つの方向に行く。横の人がどう動くかが日本の行動原理。
・子供の頃は地球の法則を学ぶ必要がある=遊び。3才児教育・塾は自然と接することがない。
・日本の川=ニセの自然、コンクリートで固められた川、メダカがいない。(本多さんの故郷で)
メダカはいませんかと有線放送で流したらオイカワのこどもを持ってきた。オカメスという言葉がなくなった。公害・河川工事で遊ぶ場所がなくなった。遊ぶ時間もなくなった。
・ゲームセンター、非行、暴走族、ヤクザ、シンナー、非行のこどもの特長=自然との接触が少ない子供
・学校=才能を殺す、白紙にして国家の要求するものを埋め込む
・末の娘=小1、2で普通とちがった教育の先生=なんでも書きなさい、批評はしない、やたらとほめる、こどもは400字詰め原稿用紙で40分で7枚も書く(喜んで)、大人でもなかなか書けない速さ、自分の意思で表現できる。しかし今=漢字をたくさん知っているのが○
・音楽=森進一、美空ひばりは「5」をとらなかったのでは?音符が読める、音楽家を知っているのがよいとされる。バッハの演奏家で目が見えない人もいる→音符は関係ない
・歴史=NHKで年号の記憶をやっていた、1868=いわむや××東京都などと覚えたものですが、アメリカ人のゲストに聞くと「そんなものは年表で判る、覚えない」といわれ、司会者が「なんだか人生を否定されたようだ」。これこそ父親に殺された開成高校生と同じことば「人生を返せ」
・覚えてはきだす=秀才に有利、天才に不利
・問題の所在を見つけ出し、解決するのが重要
・生物=今西錦司、の「すみわけ理論」、伊那では小学生ならだれでも知っていた、魚・虫の指定席がある。カブトムシ=「マグソベンケイ」といって軽蔑していた、クワガタのことを「カブトムシ」といっていた。クワガタの幼虫は木の中に棲んでいて食べるとうまい、マグソベンケイの幼虫はごみためや腐った木の根っこにいて食べてもまずい!。こんなことを知っていても偏差値に関係もない。
昆虫=3対、足6本、クモ=4対、足8本を知っているほうが点がよい
・自分は記者始めた頃の全国学力テスト、北海道の山の中の子は点数は低いが生物はよく知っている。私のこどもの頃は信濃教育会で理科の教科書作っていたが、今は全国同じ教科書、都会の子供が有利。文部省のモノサシを強行。大企業に奉仕する、子供を白紙にし好奇心を奪ってしまう、個性を奪い、企業のニーズに合わせた人工林に育てる、これが文部省の役割です
・天才型=努力しないで、好きなことに熱中しているだけ。子供の姿、自然児、天然林、自分の内部に羅針盤がある、外部の評価に鈍感だが、自分の才能に同調するものには敏感
・悪い意味での秀才=不自然児、人工林、ひねている、オポチュニスト、羅針盤が外にある、才能が外から左右する、自分の才能に同調するものには鈍感。
・教育は洗脳、精神的にサイボーグにすること。教育に対し天才型は鈍感で成績もよくない。
秀才は敏感。
・一流大学の天才=チャンスの問題、おちこぼれ=チャンスを奪われる、エネルギーがあれば非行に走るが、エネルギーなければ自殺する
・学校とは、伊谷純一郎によると、アフリカではコカコーラなど西欧のものが入ってきても伝統文化は守っていたが、「学校が入ってきて」伝統が崩れた
・憲法学者の渡辺治によると、ただ個性を生かせだけでは、体制側にからめ取られる時代になった、これからのエリート=暗記だけではだめ、NICSに勝つためにはハイタレントの養成、3%(最近は1%)がハイタレント、あとは労働力補充部隊でよい、教育の多様化と聞こえはよいが企業側のモノサシによる養成
・私は資本や文部省のモノサシによる多様性ではなく、宇宙の原則・地球環境に固く連動した形での子供の天才を生かす教育を提唱したい
—(講演まとめ終わり)
子供たちの復讐 (朝日文庫
子どもたちの復讐 本多勝一集〈22〉